美肌の湯 下




「リベンジだ。」
「さっき湯あたりしたくせに、また入ろうなんて、三蔵がこんなに温泉好きだなんて知らなかったな。」

空には満点の星、夜を飛ぶ鳥の鳴き声が遠くから聞こえてくるのみの、みんなが寝静まった時刻、俺は悟空をたたき起こすと再び温泉へと足を運んだ。
悟空は俺のよからぬたくらみに気づいたのか、少しばかりおどおどとしている。
もちろん、ただで済ますつもりはない。



「洗ってやる。」
「え…いいよ、さっき散々洗ったもん。」
「いいからこっちに来い。」

拒む様子を見せるのを無理やり引き寄せた。手には形ばかり、たっぷりの石鹸を含んだスポンジを握っている。裸の胸と背中がくっつくように抱きしめると、悟空はちょっとあきれたように息をついた。

「やっぱり…三蔵がおとなしく風呂だけなんて、あるわけないと思ってた。」
「なに言ってるんだ。俺は純粋に洗ってやるって言ってるだけだぞ。」

言いながら、滑らかな胸に泡を乗せていく。肩口に顎を食い込ませてがっちりホールドしたから、あいた左手で体を─特にかわいい胸の飾りを重点的に─擦っても、悟空は逃げられない。

「ん…っ、くすぐったいってば…。」
「いいからおとなしくしてろ。もっとしっかり洗ってやるから。」
「だから…さっき洗ったって…言ってるだろ。」
「お前は粗忽だからな。しわの多いところとか、洗い残してないか、心配だ。」
「…しわなんてないもん。」
「あるだろ。ほら…。」
「あ…っ!」

滑らかな腹をなでおろして、足の間に手を突っ込んでやると、小さな体が面白いようにうねった。もちろん簡単に放してやる気はない。

「や…やだあ…さんぞ…。」
「ほら、このしわとか、皮剥いたところとか、…穴の中とか、清潔にしておかないとだめだぞ。」
「や…っ、石鹸がしみるよう…っ。」

袋をもみしだき、先端をこじ開けて爪を立てると、たちまち声に涙がにじんできた。
久しぶりとはいえ、変わらない感度のよさにうれしくなる。
俺はもうとっくにスポンジを放り出して、両手を使って悟空のものを育てるのに余念がないが、そんなことも悟空は気がつかないようだった。

「ほら…もっと足開け。中まで洗ってやるから。」
「あ…っ、だめぇ、泡が中に入っちゃう…っ。」
「中に入ったら、奥まで掻き出してやるよ。」

浴室特有の低い椅子に掛けた俺は、自分の両膝に悟空の足を乗せて、心持ち足を開いた。
悟空の柔軟な体は、簡単に両足を直線近くまで開く。その狭間に、たっぷり泡を乗せたかわいらしいシンボルがそそり立っているのを見つけて、俺は舌なめずりした。
どうやってかわいがってやろうか。
俺は悟空のかわいい声がもっと聞きたくて、存在を主張するそれをしっかり握り締めた。すでに泡だけでないぬめりが滴るようにあふれていて、俺の手を滑らせる。
同時に、空いた手を背後から回して入り口を探った。薄い皮膚が張り詰めるそこは、俺の指を2本、難なく飲み込んだ。

「すげーな…最初から2本、らくらくだぜ。」
「や…っ、そんなに動かしちゃ、やだあ…っ。」

浴室だということを気にしているのだろうか。悟空の声は押し殺したように低い。俺は戯れに押さえつけた悟空の欲望をしごきあげてやった。唇をかみ締めた悟空が、俺の膝の上で背中を仰け反らす。破裂寸前でまたせき止めてやると、悟空は嗚咽を漏らし、俺の腕に爪を立ててきた。

「いてぇな。…気持ちいい癖に。」
「だって…誰かに見られたら…。」
「じゃあ…見えないようにしてやるよ。」
「え…、ひゃあっ!」

俺は悟空の両膝に腕を掛け、思い切り開くと同時に立ち上がった。バランスを崩しそうになった悟空が無理な姿勢で体をよじってかじりついてきて、俺の腹と悟空の丸い尻とに挟まれて、さっきから滾っている俺の欲望を締め付ける。

「つっ…。バァカ、乱暴にすると先に出しちまうぞ。」
「え、や、やだ!」

反射的に悟空は叫び、それから恥らうように真っ赤になる。
俺はにやりと笑って、唇を吸ってやった。
もっとも、1回や2回いったところで、それで悟空の負担が減るとも思えない。

岩風呂に足を向けると、悟空は体をねじって俺にしがみついた不自然な体勢のまま、ひくりと震えた。

「泡…まだいっぱいついてる。」
「かまわねえ。どうせ誰も来やしねえよ。」
「…いつもお風呂に泡を入れるなっていうくせに…。」
「そのための掛け流しだろ。」

悟空は俺の耳元で、絶対違う、などとささやいているが、たいした抵抗も見せないところを見ると、多少ならず期待しているらしい。
それならそれで、お互いたっぷり楽しもうじゃねえか。
白く濁った湯は透明度が極端に低く、少し体を沈めるともうその先は見えない。俺はその湯に悟空を抱えたまま座り込んだ。

「さあ…見えなくなったぞ。」
「あ、さんぞ、…あ、あっ、らめぇ…!」

悟空の両膝を広げていた手を離し、再び俺は悟空が悦ぶポイントを探り始めた。
さっき中途半端に刺激を与えた入り口がひくひくとうごめいているので、たっぷりと2本の指でこね回してやる。悟空は益々俺にしがみついてきた。

「熱い…! お湯が入っちゃうぅ。」
「…試してみるか?」
「ひっ…!」

俺は戯れに、悟空の中に差し入れた2本の指を大きく開いてやった。すでにほころび始めたそこは難なく開き、確かに多少は湯が侵入するのだろう、悟空を大きく震わせた。

「やっ…もう、やら…。」

浸かっている湯の熱さのせいだろうか。いつになく悟空はレロレロになっているようだ。

「お湯じゃ…ないのが…いいよう…。」
「何を入れてほしいんだ。言ってみな。」

俺の手の中でびくびくと脈打つ悟空のそそり立ったものを握り締め、俺はわざと意地悪に聞いてやる。悟空はすすり泣くような声を上げた。

「さんろ、の、大きいの、…奥まれ、入れ…。」

悟空の真っ赤になった半泣きの顔が、俺の顔を至近距離から見つめている。
その顔と、舌ったらずな哀願に、図らずも俺の興奮も、最高潮に達していた。
無言で悟空を抱え上げる。浮力がついているから、簡単に持ち上げられる。
手探りで目標を定め、一息に貫いた。

「あひぃ…っ!」

目の前の瑞々しい背中がしなる。俺はあわてて悟空の欲望を押さえ込んでいた手に力をこめた。せき止められて苦しかったのだろう、悟空は小さく首を振っている。俺は動き始めると同時に、悟空を強く抱き寄せた。

「慌てるな。…一緒にイクんだろう?」
「らって、さんろ、いつもより、おっきい…!」
「へえ、そうか、それじゃいつもよりもっと…楽しめるな?」
「あ、あ、そんな…、壊れちゃ…。」

わずかな水の抵抗があるとはいえ、浮力のついた悟空の体重などないに等しかった。
ひっきりなしに湯が波を立てる。その中で俺は、悟空を捏ね、かき回し、深く突き上げた。

「あっ、あぅ、もう…っ!」
「…くっ、いいぜ、イケよ。」
「ひぁ…!」

悟空が切なげな声を上げ、俺は深く結びついたところで破裂した。狭く熱い悟空の中が絞り込まれ、俺は思う様、俺の思いを注ぎ込んでやった。

「…あ…。」

ぐったりと俺にもたれかかってくる悟空の頬や瞼に唇を押し当てた。
湯は大変なことになってしまったようだが、掛け流しだし、すぐに循環するだろう…俺たちが体を洗い終わるころには、あらかた綺麗になっているんじゃないのかな。
なってなくても…知ったこっちゃねえ。どうせ悟空の出したものなんて、俺には汚くもなんともないのだから。
俺はにやりと笑うと、悟空を抱き上げて、まだ悟空の体内に残っていたものを抜いた。そのまま悟空を抱き上げて湯殿に向かう。
今度は俺の体を洗ってもらわなくちゃな。
俺の肌は繊細だから、こんな浴場の石鹸なんかじゃなく、悟空の舌で清めてもらうことにしよう。
そして、洗い終わったなら、もう一度…今度は悟空の顔が見える位置で、ゆっくり温めてもらうことにしよう。
まだ夜は長い。温泉を二人で満喫するには十分すぎる時間が残っているのだった。











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